ライフサイエンス用語集

し(じ)

シアル酸 【しあるさん】

糖タンパク質や糖脂質の末端に存在する9単糖(9個の炭素からなる単糖)。分子内にカルボキシ基を持つため負に帯電していることが多い。
シアル酸は様々な分子種の総称であり、分子種のうち主なものに5位の炭素がアセチル化されたN-アセチルノイラミン酸(Neu5Ac)がある。

刺激応答性ハイドロゲル(ヒドロゲル) 【しげきおうとうせいはいどろげる(ひどろげる)】

外部刺激(pH・温度・イオン)などの刺激により、ゾル-ゲル転移をするハイドロゲルのこと。

歯根膜 【しこんまく】

セメント質と歯槽骨の間に存在する靭帯組織。歯周組織を再生することのできる幹細胞のreservoireの役目も果たす。
セメント質と歯槽骨が歯根膜中のコラーゲン線維で連結されることに歯が顎骨に支持されている。

視細胞 【しさいぼう】

網膜の細胞の一種で、網膜外層に並び最初に光を受容する細胞である。光を神経信号に変換し、次の神経(2次ニューロン)に伝達する。

視細胞移植 【しさいぼういしょく】

視細胞を網膜の裏側に注入して視細胞の足りなくなった網膜に移植すること。

歯周組織 【ししゅうそしき】

歯を支える組織の名称。歯肉・歯槽骨・セメント質・歯根膜より構成される。

歯周組織再生療法 【ししゅうそしきさいせいりょうほう】

歯周病の進行により失われた歯周組織は、通常の歯周病治療では再生しない。その失われた歯周組織の再生を目指す特別な治療法を歯周組織再生療法と総称する。

歯周病 【ししゅうびょう】

口の中に存在する歯周病菌が原因となり歯周組織が慢性炎症的に破壊される疾患。依然として成人の罹患率が高い状況にある。

歯槽骨 【しそうこつ】

歯を支える骨。

シナプス 【しなぷす】

神経の細胞同士が接触して神経信号を伝達する部分の名前。神経の突起の先端にできる。

脂肪細胞 【しぼうさいぼう】

細胞中に脂肪分を有する細胞、白色脂肪細胞や褐色脂肪細胞などがあり、腹部の白色脂肪細胞量はメタボリックシンドロームの診断基準の一つである。

シャーレ 【しゃーれ】

細胞培養用のガラス製やポリスチレン製の皿のこと。

縮合剤 【しゅくごうざい】

水酸基-OHとカルボキシ基-COOHやアミノ基-NH2とカルボキシ基-COOHの間で脱水縮合する試薬。エステル結合、アミド結合が形成する。種々のカルボジイミドが有名。
-N=C=N-:カルボジイミド基

主鎖 【しゅさ】

高分子化合物や鎖式化合物の骨格構造部分を主鎖という。タンパク質やペプチドでも同じ表現をする。

腫瘍 【しゅよう】

細胞が増殖して作る細胞の塊。転移せずにその場でふえるだけの良性腫瘍と他の部位に転移する悪性腫瘍がある。

腫瘍マーカー 【しゅようまーかー】

癌の進行とともに増加する生体因子のことで、主に血液中に遊離してくる因子を抗体を使用して検出する臨床検査のひとつである。
また、生検検体や摘出された腫瘍の病理組織標本を免疫染色し、腫瘍の確定病理診断や組織型の鑑別に用いられる。

小胞体 【しょうほうたい】

ER(endoplasmic reticulum)のこと。真核細胞の細胞質に網目状に広がる細胞小器官の一つ。小胞体膜上にリボソームが付着しているものを粗面小胞体、リボソームが付着していないものを滑面小胞体と呼ぶ。

心室頻拍 【しんしつひんぱく】

心室の一部から連続して起こる異所性刺激によって頻脈を呈する病態で、特に心臓のポンプ機能を消失する心室細動に移行する危険性があるものを致死性頻脈と呼ぶ。

振とう培養 【しんとうばいよう】

細胞培養の1つの方法。細胞と培養液(細胞の栄養液)の入った培養皿を振とうしながら培養する方法。
振とうしていることで、細胞周辺の培養液が動き、細胞への酸素や栄養の供給、細胞の出す老廃物の除去効率がよく、静置培養法に比べて、細胞の培養状態がよいと考えられている。

自家骨移植 【じかこついしょく】

患者の健常部の骨を採取し、それを患部に移植する方法。

磁化率 【じかりつ】

一定の磁場で材料がどれだけ磁化しやすいかを示す性質。

軸索 【じくさく】

細胞体から延びている突起状の構造で、神経細胞において信号の出力を担う。通常、神経細胞は1本の軸索をもつ。

自己会合性 【じこかいごうせい】

物質が似た性質をもつ化学構造をもっている場合、その構造同志が相互作用(出会い)することで、物質が自然に集まって(合わさる)会合体を作る。この会合する性質のこと。

自己組織化 【じこそしきか】

生物のように他からの制御なしに自分自身で組織や構造をつくり出す性質のことである。
化学分野では、比較的小さな分子が自然に集まって高次構造を構築するものとしては、超分子や自己組織化単分子膜、ミセル結晶、ブロックコポリマーなどがある。

ジスルフィド架橋 【じするふぃどかきょう】

2組のチオールの酸化カップリングで得られる共有結合。SS結合とも呼ばれる。共有結合であるが、還元により2組のチオール基へ解離する。

次世代シーケンサー 【じせだいしーけんさー】

DNAポリメラーゼまたはDNAリガーゼによる逐次的DNA合成法を用いて、蛍光・発光など光検出により、超並列的に塩基配列を解析し、既知のゲノム情報と対比することで高速に大量の塩基配列を同定する方法。

実験動物学 【じっけんどうぶつがく】

マウス、ラット、ウサギ、およびサルなどの実験動物に人間と同じ病状を示す病能モデルを作製。病気の発症原因を解明したり、その治療方法を開発する研究分野。

重合開始剤 【じゅうごうかいしざい】

高分子を合成する際の反応起点。

樹状突起 【じゅじょうとっき】

神経細胞が、外部からの刺激や他の神経細胞の軸索から送り出される情報を受け取るために、細胞体から樹木の枝のように分岐した複数の突起のこと。

除染 【じょせん】

汚染性の物質を、規定の許容レベルまで減少させるプロセス。

徐放性材料 【じょほうせいざいりょう】

薬物を長期間にわたって徐々に放出(徐放)させるための材料。薬物と材料とを均一に混合あるいは薬物を材料でカプセル化するなどの方法がある。
材料の分解消失あるいは材料実質中での薬物の拡散速度を変化させることによって材料からの薬物放出速度を変える。

人工関節 【じんこうかんせつ】

変形性関節症などで関節に変性が生じた際に、その代替機能を果たすために開発された人工的な関節材料。

人工骨補填材 【じんこうこつほてんざい】

骨の補填のための人工物。

靭性 【じんせい】

材料の粘り強さの指標。物理的には材料が破断するまでに吸収するエネルギーとして定義される。